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スピーカー、アンプ、DAC等のオーディオレビューをしています。
2024.04.18
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2013.04.13


ONKYO DAC-1000.JPG
オンキョー DAC-1000(メーカー希望小売価格 約¥70,000)のレビューです。
ワイドレンジで高解像度の寒色系DAC。篭り感のないクッキリした音で、タイトな低音から伸びる高音までしっかり出ている。音の広がりと分解能、定位の良さは実売5万円台のDACですが上位グレードの性能に感じます。

タイプで言うと広がり重視の音で、LUXMAN DA-100やMusic Streamer IIのように中域に音を集めて前に出すタイプとは異なります。

またボーカルが前に張ってドラムやベースなどの演奏は後方に位置する特徴があるので、リズムのいい曲ではもう少し押し出し感や迫力が欲しくなります。ボーカルを聴かせる曲や冷たい響きを生かした落ち着いた曲などは良さが出るように感じます。

聴く前は高域に刺激がありそうな印象を持っていたので意外とあっさりと聴きやすく感じました。前に出る力が弱いことと音が硬めな特徴は好みが分かれると思いますが、クールな音の広がりや引き締まった低音を楽しめるDACです。

ONKYO DAC-1000-3.jpg

多くのDACはUSB接続よりDDコンバーターを経由する方が音が良くなりますが、このDAC-1000はアシンクロナス転送によりジッターを極限まで抑えるとのことでUSB接続での音質面は問題ないと思います。ただ手もとにDDコンバーターがあるので、どう変化するか試してみました。

M2TECH hifaceTWOをつなぐと高域が抑えられて低域は若干広がり、音場は低くなります。高域が小さくなるので自然と柔らかい音になります。音質面よりバランスの変化がありました。

JAVS X-DDC plusを経由すると、全体のクッキリ感が少し落ちて定位が悪くなり、わずかに音が篭ったような印象です。こちらは外部電源のBusPower-Proをつなぐことで定位の改善と、重心を下げる変化があります。やはりDAC-1000はUSB接続で十分な音質が得られるようなので、使い勝手はいいですね。

使ってみていくつか気になった点があるので書いておきます。

・通電直後の音質
電源オフから通電後の音質低下については取説にも書いてあるとおりウォーミングアップが必要です。通電直後は音圧が弱く薄い音になりますが、スタンバイ解除から1~2時間後に本体が温まると良くなっていきます。他のDACでも多少起きることはありますがこの機種は時間が長いと思います。

また購入直後は平らでつまらない音になっているので別のパソコンで何日間も連続使用させてエージングを行いました。

・USB接続でのプチノイズ発生
自分の環境では頻度は少ないですが、ネットを見ると多くのプチノイズの症例が出ているようです。もしUSBが使えない場合、PCからの光接続でも可能ですが音質が落ちるので、DDコンバーターの費用が別途かかってしまいます。

・フロントパネル以外の剛性
天板などシャーシ部分は叩くとかなり軽い音がして心持ち不安になります。また傷がつきやすい気がします。

・機能面ではアップサンプリングがありますが、粒子が増えて高域にノイズを感じる音で滑らかさが減ります。ハイレゾ音源に近づくというより返って悪い方向に進んだ印象でこれは使い道がなさそうです。

不満点がいくつかありましたが、通電直後の音質とUSBのノイズ問題が惜しいところです。ここは改善してから製品化してもらいたかったですね。


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