North Star Design Essensio

North Star DesignのUSB-DAC、Essensio（メーカー希望小売価格 ￥160,000）を借りることができたので数日間じっくり聴いてみました。接続はいつものDDコンバーターX-DDC Plus＋BusPower-Proの同軸ケーブル経由で使用しています。

クリアでレンジが広く、引き締まったシャープな音。音の分離が良く低音は強く出てきて、高音はスッキリと爽やかに広がっています。しかしドンシャリバランスというわけではなく、ボーカルなどの中域も同じバランスで前に出てくるので、音量を上げても偏りのない聴きやすさがあります。

また若干の色が付いているのも特徴で、シャープな音質の割に冷たさや耳につくキツさはあまり感じません。重心バランスは高域が効いているためにやや高め。

クラシックからハードロックまで、どのジャンルでもキレ味があり元気に音楽を聴ける音づくりのようです。

所有のSOULNOTE sd1.0と比べると、中域が前に出てくるsd1.0をスピーカー付近の位置に戻してフラットバランスに整え、若干色を加えたような音、と言えるでしょうか。

多少厚みが落ちるように感じますが、アタック感や勢いはEssensioも十分な強さがあり、バランスの良さ、聴きやすさというポイントではかなり好みでした。

ただボーカルものや、ジャズではサックスやドラムなど生の音の鮮烈さを求めるとSOULNOTE sd1.0の方が抜けの良さは一枚上手です。この価格帯でもソウルノートのリアリティの高い音は際立っています。

Essensioの気に入ったところはロックなどテンポの速い曲との相性で、スネアドラムの軽快かつキレ味あるアタック感と低域の強さはロックのリズムにぴったりで、ハードな曲でも十分対応してくれます。

クラシックのオーケストラもバランスの良い音の広がりと余韻から良い印象でしたし、どのジャンルでも勢いのあるスッキリ系サウンドで音楽を楽しく聴けるDACだと思います。

個人的にはロック・ポップスはこのEssensioも使ってみたいと思いました。今まで所有したDACと比べても良い評価になりますが、定価が10万円を超える商品なので価格分の満足度がないと困ります。

外観は高級感がありかっこいいと思います。コンパクトで設置がしやすい点も好印象でした。

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